人は第一印象が大切だとよく言われますよね。有名なのは「メラビアンの法則」で視覚情報が55%、聴覚情報が38%、話の内容は7%です。だから、まずは身だしなみを整えましょう!みなさん、新入社員研修で言われた覚えはありませんか?
見た目は人に限ったことではありません。列車だって、特徴的な外観であったり綺麗な車内であったりすると気分が高揚しますよね。しゃべりはしませんが、カッコよくて静かに走る列車は良い印象を持たれると思います。私は個人的には唸るようなうるさい列車が好きなのですが、おそらくは少数派でしょう(笑)
そこで、今回は列車を印象付ける「ロゴマーク」にスポットを当ててみようと思います。私が住んでいる「広島県」を中心に見られるものの一部を【山陽新幹線編】と【在来線編】に分けて、二部構成でご紹介いたします。それでは、詳しく見ていきましょう!
0系
もうすでにお目にかかることができない0系ですが、過去には回転可能な座席への取り替えやシートピッチ拡大といった改造を施された編成に、それとわかるよう扉の横にマークが付けられていました。ロゴマークというよりは「ピクトグラム」の方が正しいのかもしれませんが、せっかくなのでご紹介いたします。
R編成
山陽新幹線内のこだま用に運用されていた編成です。3列席が固定され回転できなかったものを、回転可能な座席に取り替えられ、シートピッチを拡大したものに掲出されていました。座席の図柄を重ね合わせ、Westの頭文字「W」を表現しています。
Sk編成
山陽新幹線専用のひかり号「ウエストひかり」用の編成で、ひかりレールスターの源流ともいえる列車です。全車両、座席を2列+2列の横4列シートに改造された編成で、それを表すためにウエストひかりを表す「W」のロゴマークが掲出されました。
500系
様々なロゴマークがあるなかで、形式名を全面に押し出したものを貼り始めたのは、この「500系」からです。
標準色
500系はJR西日本が独自に開発した、日本で初めて300km/hでの営業運転を達成した車両です。先頭車両の側面には「JR500 WEST JAPAN」のロゴマークが掲出され、500系を印象付ける大きな要素になっています。2027年を目処に引退すると発表があったので、見られるのもあとわずかとなりました。写真に収めるなら今が良いでしょう。
ハローキティ新幹線
500系はV編成が合計6本活躍していますが、そのうち1本のV2編成は「ハローキティ」仕様に改造された特別な編成になっています。車体のラッピングだけにとどまらず、車内も座席やカーテン、デッキ周り、売店などあらゆる箇所にハローキティのデザインが散りばめられています。過去には「プラレール新幹線」や「エヴァンゲリオン新幹線」など様々な新幹線に改造され、度々大きな話題になりました。このV2編成もおそらくは2027年までには引退すると思われますので、カメラに収めるのは今のうちです。
さて、車体のロゴマークですがハローキティラッピングにもしっかりと先頭車両側面に「500 JR-WEST」と刻まれております。「500」をリボンに見立てているので、よく見ないと数字とわからないのですが、ちゃんと500系であることをアピールしています。
ところで余談でありますが、中間車にもリボンのラッピングがしてあるのですが、車両ごとに中国地方5県と大阪、兵庫、そして福岡の計8府県が名産品とともに表記されています。もし見かけたら、各車両異なるハローキティを是非楽しんでみて下さい。
700系
B編成・C編成
今はなき700系新幹線の16両編成です。700系の中間車両の側面には、700系新幹線の図柄とともに「SHINKANSEN Series 700」とロゴマークが載っていました。またJR西日本の編成であるB編成には、500系と同様先頭車両側面に「JR700」と表記がありました。700系は細かな違いはあるものの、JR東海とJR西日本で仕様を統一した車両です。なかなか所属している会社の見分けがつきにくい中で「この車両はJR西日本だぞ!」とアピールしているかのようです。
E編成
山陽新幹線内完結の「ひかりレールスター」専用に開発された車両です。中間車両には「Rail Star」と流れ星に見立てたロゴマークが誇らしげに表記されています。
先頭車両にはRail Starの表記の下に「WEST JAPAN RAILWAY」と刻まれています。こだま運用がメインで「ひかりレールスター」で運転されることは稀になってしまいましたが、今ではレールスターという愛称がすっかり定着しています。
N700系
K編成・X編成
初代N700系のグループです。N700系新幹線の図柄と「SHINKANSEN Series N700」と表記があります。右側に小さく「A」とあるのはN700Aがデビューした後、性能をN700Aに合わせるために改造が施された編成であることを示しています。現在では全ての編成が改造済みであるほか、元祖N700系であるため廃車が発生しており、その数を徐々に減らしているグループです。
F編成・G編成
N700系を改良した「N700A」と呼ばれるグループです。ロゴマークは変更され、新幹線の図柄は姿を消し、代わりに大きな「A」が描かれています。Aは「Advance」の頭文字で「SHINKANSEN series N700 Advanced」と表記されています。スピード感が出ていてカッコいいですよね!個人的にはとても好きなデザインです。
S編成・R編成
山陽・九州新幹線直通運転用に開発された車両です。「WEST JAPAN」と「KYUSHU」の英語表記と、互いが手を携えるようなデザインになっているのが印象的です。九州新幹線は新八代〜鹿児島中央駅間が部分的に先行開業したという特殊な歴史があります。悲願の山陽新幹線直通運転を果たした初代形式として、特別な思いが込められているのかもしれません。
N700S系
現在、山陽新幹線で使用されている最新形式です。N700Sの「S」は「supreme」の頭文字で日本語では「最高」という意味です。700系を名乗る形式が数多く登場してきましたが、ここにきて「最高」と刻んでしまいました。さて、次の新型車両は形式名が枯渇する中、何系になるのでしょうか。
ロゴマークですが今まで使用してきた「SHINKANSEN Series◯◯」の表記が消えてしまいました。代わりに「N700 supreme」と記載され、Sが流れるようなデザインになっています。一周まわってシンプルに回帰したような、そんな印象を受けます。色が青色から金色に変わり、少しプレミアム感を感じます。
なお、最近初期車に改良が加えられたJ41編成以降の「二次車」が登場していますが、車両の外観に変化はありません。
あとがき
様々な新幹線のロゴマーク、楽しんでいただけましたか。特に最近主力のN700系やN700S系は、外観が似ていて見分けがつきにくいので、ロゴマークで見分けることが多いですね。皆さんも、山陽新幹線を利用する機会があれば、是非車両のロゴマークを探してみて下さいね。
なお、次回は在来線のロゴマークについてご紹介したいと思います。お楽しみに!